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恋をした女性の入院期間を延ばすためだけに禁断の世界に足を踏み入れ、殺人犯となってしまう医師の物語。そんな印象を予告編から感じ、かなり楽しみに観賞をして参りました。ただ、残念なことに確かに大枠は間違っていないのですが、予告編がかなり上手く作られてしまい、期待するものを見せてくれないもどかしさを感じる作品でした。
まず一番期待していたのが、医師という地位を利用して患者の容態をコントロールしていくうちにずるずる深みにはまっていく様子。カルテを書き換えたり、投薬を調整したり、普段我々が想像もつかないような手段が出たりというものを期待していました。しかし、描かれていたのは点滴をすり替えるだけで悪意が小さすぎ。これでは頭のいい高校生のイタズラレベルのお話であり、医療サスペンス風な雰囲気の期待する狂気との間に落差がありすぎです。
もう一つが、殺人だと気がついた警察(もしくは医師の仲間)が主人公を追い詰めていく様子。ただ前述した通り、大した小細工もないままに患者が死んでしまっているので追跡しようもなく、ほとんど描かれることはありません。
という2つの期待を裏切って、わざわざ時間を割いたのが別の殺人と、主人公が研修医ということで葛藤する人間関係。そんなもん別に望んでもいませんし、そう深く掘り下げてくるわけでもありませんので、予想は外れたけど面白かったなどとは思えません。
せっかく面白い設定を見つけたのに、完全に調理法を間違えてしまった、典型的な残念な例の作品です。予告編はとにかく素晴らしいので、騙されて観賞されることのありませんよう。悔やまれる一作でした。
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