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ムーラン・ルージュ

総合:
(5点満点中4.22点)
4.22

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原題: MOULIN ROUGE!

製作年度: 2001年

別題: −

製作国・地域: アメリカ   上映時間: 128分

allcinema ONLINE(外部リンク)

ムーラン・ルージュ
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解説:  1899年、夜のパリに瞬く魅惑のナイトクラブ“ムーラン・ルージュ”。その華麗なショーは人々を魅了したが、実のところセットにカネをかけすぎ経営は火の車。オーナーのジドラーは、資産家の公爵に新しいショーの主役サティーンをあてがうことで投資を引き出そうと考えていた。本格的な女優を目指していたサティーンもパトロンを必要としておりジドラーの申し出に不満はない。しかしサティーンは青年舞台作家クリスチャンをパトロンと勘違いしてしまい、それがきっかけで二人は愛し合うようになってしまう……。(allcinema ONLINE)

映画レポート

「ムーラン・ルージュ」─「見るテクノ」だからハマったもん勝ち
「ムーラン・ルージュ」─「見るテクノ」だからハマったもん勝ち
「ムーラン・ルージュ」は「見るテクノ」だ。「見る音楽」と言ってもいいのだが、テクノが「感情」ではなく「感覚」に作用することを目指す音楽であることを思うと、やはりテクノと言ったほうが正確だろう。この映画はテクノ同様、「感覚」に作用する。その色彩と速度と律動で、観客を陶酔に誘う装置なのだ。
この装置を目指した映画は、67年のマイケル・スノウの「波長」あたりから始まり、これまで多々あったが、みな「ふうん、そういうコンセプトで作ったんだ」と観客に意識させてしまい、その時点で陶酔を遠ざけた。なのに本作は、なぜ成功したのか。それはこの装置に「みんなが知ってるお話」を与えたから。それで、観客の意識は、ストーリーを辿ることに向けられる。すると「コンセプト」などに思いを至らせる必要がなくなる。しかもお話は定型なので、意識に集中する必要はない。そこで視覚と聴覚が刺激をたっぷりと味わう余裕が生まれる。華麗な映像の奔流にただ身を委ねる……この装置が最も効果を発揮する状態がこうしてやってくるのだ。音楽に「みんなが知ってる曲」を使っているのも理由は同じ。

ただ、全編通してBPMはかなり速め。このヤミクモな勢いでグイグイ行くノリは、好みが別れるところかも。(eiga.com編集部)

11月17日より、日比谷映画ほか東宝洋画系にてロードショー

[eiga.com/11月15日](eiga.com)

[2001年11月15日 更新]

「ムーラン・ルージュ」バズ・ラーマン監督ならではのキッチュで純なミュージカル
「ムーラン・ルージュ」バズ・ラーマン監督ならではのキッチュで純なミュージカル
 大コーフン、狂喜乱舞である。こうなるとつい、「めくるめく映像体験!」なんて手垢のつきまくった言葉が浮かんでしまうが、これはバズ・ラーマンだからこその絢爛たる、目から鱗の革新的ミュージカル。手垢のついたミュージカルの手法を小手先でこねくり回した「もどき」とはわけが違うのだ。 バズは『ロミオ&ジュリエット』を「今」の娯楽として見事に再生してみせた監督。それも古い言葉をミュージカルにおける歌のように扱い、ヤクザなアクション風味を利かせてだ。いよいよ今回は真っ正面からミュージカルなのだから「待ってました!」である。
 まず、バズ印の赤い緞帳が上がると、オーケストラ・ボックスから指揮者のタクトがフォックス・ファンファーレを導き出して舞台へと誘う。バズの世界へようこそ! ここでもう、ひゅいーっとこの身ごと、完全に引き込まれてしまうってもんでしょう。
 舞台は1899年、ボヘミアン・カルチャーが妖しく花開くパリ。作家志望の純な青年クリスチャン(ユアン・マグレガー)が、クラブ「ムーラン・ルージュ」の歌姫にして美しき高級娼婦サティーン(ニコール・キッドマン)との恋を語り始める。再現されたというより作り込まれたパリのセットをカメラがビューッと飛び回り、ミュージカル独特の「作り物感」を強調する。
 それからはもう、めまぐるしいバズのマジックに幻惑され、クラクラしっぱなしだ。白眉は目を回すほど圧巻なミュージカル・シーンの醍醐味! ナンバーは「サウンド・オブ・ミュージック」からマドンナ、ファットボーイ・スリムまでなんでもアリのごちゃ混ぜクラブ・ミックス。これがどんぴしゃときまるんだからスゴイし、笑えちゃう! ユアンとニコールの歌唱力もうれしい驚きだ。その上「ハイ、歌います」的な唐突さがない。登場人物は歌を歌うのではなく「感情」を歌っているのである。さすがミュージカルをわかっていらっしゃる。だからこそ揺さぶられ、ワクワクさせられるんだなあ。
 ごてごてと飾り立てられたきらびやかな、いかがわしい世界。そこに浮かび上がる純白の恋。話は「オルフェウス神話」+「椿姫」とシンプルながら、ストーリーテリングのエネルギッシュかつ豊かなこと! 俗っぽく飾り立てられた純粋さというのは、この映画そのものでもあるのだ。 (若林ゆり)
(PREMIERE)

[2001年11月13日 更新]

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