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解説・あらすじ

初恋

総合:
(5点満点中3.5点)
3.5

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原題: −

製作年度: 2006年

別題: −

製作国・地域: 日本   上映時間: 114分

allcinema ONLINE(外部リンク)

解説: 日本犯罪史上最大のミステリーと言われる府中三億円強奪事件を題材に、中原みすずの同名原作を映画化した異色のラブサスペンス。実行犯が18歳の女子高生という大胆不敵な設定の中、迷宮入りとなった事件の真相を主人公自らが語り明かす。原作を読んでヒロイン役を熱望した『NANA』の宮崎あおいが、衝撃的な犯罪ドラマにファンタジックな魅力を添える。歴史の闇に隠れた事件にピュアで切ない初恋の想い出をクロスさせた青春ドラマとしても楽しめる。シネマトゥデイ(外部リンク)

あらすじ: 友達も作らず、ひたすら読書をする日々を送る孤独な高校生のみすず(宮崎あおい)は、ある日の放課後、新宿の繁華街へ足を運んでいた。実の兄の亮(宮崎将)をはじめ、個性的な面々が集うジャズ喫茶店Bへ入ったみすずは、生まれて初めて“仲間”という存在に触れ、東大生の岸(小出恵介)に切ない感情を抱き始めるが……。シネマトゥデイ(外部リンク)

インタビュー

『初恋』宮崎あおい単独インタビュー

2006年6月5日

『初恋』宮崎あおい単独インタビュー

日本犯罪史上最大のミステリーと言われる府中三億円強奪事件を題材にした『初恋』。中原みすずの原作を読んでヒロイン役を熱望していたという宮崎あおいに、衝撃的な犯罪ドラマに主演した感想などを聞いた。

映画レポート

「初恋」「三億円強奪事件」に大胆な解釈を施して成立したラブストーリー
「初恋」「三億円強奪事件」に大胆な解釈を施して成立したラブストーリー
 母に捨てられ、友達もいない少女みすずが、実兄の亮ら仲間がたむろする、新宿のジャズ喫茶に姿を現す。作家志望の浪人生、アングラ劇団の女優など、様々な若者らがたむろする中で、ようやく居場所を見出すみすず。東大生の岸だけは、亮の親友ながら、ポツンと一人で本を読んでいる若者だった。そんな岸に、みすずは仄かに想いを寄せる。仲間が一人、また一人と自らデモに参加し、あるいは単に騒動に巻き込まれて警官隊に捕まっていくある日、岸は、みすずにとんでもない計画を打ち明ける。「俺は角材や石ではなく、権力に頭で勝負したい」と……。  何度も映画化、TVドラマ化されてきた「三億円強奪事件」を、何と実行犯は18歳の女子高生だった、という大胆な設定で新たに映画化した本作。しかし事件そのものよりも、少女の青春ドラマ、初恋の甘く苦い想いが味わい深い。さらに68年という世界が激動していた、もちろん日本も熱く胎動していた時代のムードも。唯一、みすずが現金輸送車の係員に「車から離れて!」と叫ぶ瞬間は、「よく女子だとバレなかったなぁ」と一瞬、夢から醒めたが、それさえ差し引けば、強奪シーンも緊迫感に溢れ、手に汗握る。特にバイクの車輪が動かなくなったときの、半泣きのみすずの演技がリアル。時代、若者たちの生々しい感情、雨の中の事件経過を、鼓動が聞こえるようなリアルさで切り取ったのは、「tokyo skin」の塙幸成。切なさが胸に広がり、後ろ髪を引かれて暫くぼんやり考え込んでしまう……そんな後味の映画。ノリにノッてる宮崎あおい、岸役の小出恵介、亮役の宮崎将の瑞々しい存在感が非常に生きている。(折田千鶴子) (PREMIERE)

[2006年06月27日 更新]

「初恋」時効なき恋愛のあり方を描写
「初恋」時効なき恋愛のあり方を描写
 僕らが生きる上で「もし」を考えても無駄である……といった言い方が正しいとしても、映画については事情が別で、本作では、あの3億円強奪事件の犯人が女子高校生だったら……という大胆な「もし」が有効活用される。白バイ警官姿の犯人のモンタージュ写真は誰もが見覚えのあるものだろうが、物語の設定上、僕らはセーラー服を着た少女が白バイ警官に変身する驚きのコスチューム・プレイを目撃できる。ヘルメットを脱ぐとそこに少女の長い黒髪が出現する……これは特別な趣味(?)がなくても、やはり快感を誘うものなのだ。  ていねいに描かれる1968年新宿という特異な時代背景とそこに生きる若者たちの群像劇的要素が、この設定に説得力を与えてくれている……と僕には思えた。この年、世界中で若者による反体制的な騒乱が起こり、むろん新宿はその中心のひとつだった。そう、そこで何が起こっても不思議はなかったのだ。  心の傷に時効はない……ヒロインは呟く。彼女はその傷を消したいのではない。むしろあの時代とそこで生まれた初恋という“心の傷”こそが彼女のその後の人生を支え続ける。彼女が単に不幸であるだなんて誰にも言わせない。時効を過ぎた未解決事件を題材に、時効なき恋愛のあり方を描くことに成功した映画だ。(北小路隆志)(eiga.com)

[2006年06月15日 更新]

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